高卒で資格も特技もなかったシングルマザーのわたしが近所のスーパーのパートから転職を繰り返し正社員になった話
近所のスーパーからスタート
離婚後、23歳で0歳と2歳の息子を連れて実家に帰った無職のわたしは、まず近所でパートをすることに。
実家にお世話になりながらシングルマザー人生をスタート。
運転免許しか資格がなかったわたしは母の勧めでパソコン教室に通いました。
それは母子家庭向けに無料でパソコンの基礎を学べるありがたい教室。
探せばこうゆう無料で学べる教室って色々あるみたいですよ!
週に2回、19時〜21時までワードやエクセルを学ばせて頂きました。
スーパーでパートをしつつ、パソコン教室に通いワープロ検定などちょっとした資格をとってみたり、在宅では通信講座で簿記の勉強をしました。
残念ながら簿記は本当に向いてなくて試験の前に辞めてしまいました、、、
学生の頃から美容関係の仕事がしたいと思っていたので高校卒業後はエステサロンに就職をしていました。
今はスーパーのパートだけど、そのうち自分に向いてる仕事を見つけてしっかり稼げるようになりたい!
とドン底ながらも前向きに日々求人雑誌を見たりハローワークに行ったりと自分なりに活動をしました。
アロマセラピーサロン
求人でわたしが興味を持ったのは個人経営のアロマセラピー関連の会社。
卸業とサロンやスクールも経営しているところで、面接を受け無事に採用!
小さな会社で正社員としての雇用はなくパートだったのですが、がっつり長時間働いていたのでそこそこの給料になっていたと思います。
今思うと変な会社(かなり失礼、ごめんなさい、でも本当)でしたが、そのおかげか未経験のわたしでもかなりいろんな経験をさせて頂きました。
無知で経験不足なわたしに電話対応からパソコン業務、サロンやスクール運営のお手伝い、のちにサロンの立ち上げと施術まで経験せてもらいました。
小さな会社だったからこそ何もかもやらなきゃいけなくて、かなり大変でした。
当時わたし24歳、息子1歳と3歳。
母に子育てを助けてもらいながら必死で働きました。
頑張りすぎとストレスから顔面ニキビだらけになりかなり凹んだ時期もあります。
バカなくせにやる気だけは満ち溢れていた若者だったので、きっと周りの方にとっては生意気でウザかったことと思います、、、
仕事に夢中になり息子を預ける時間が長くなり、日曜祝日も母や姉に任せっきりとなっていき、心の中にモヤモヤ、疑問が湧いてくるように。
「子供のためではなく自分がのめり込んでいるだけだよな」
「人に任せすぎだよね」
「もっと子供に合わせた仕事があるはずなのにな」
など考えるようになり27歳で転職することに。
この会社では意地悪な先輩と戦ったり(当時25歳と40歳の戦い)
キャパを超える仕事を任せられ自分のメンタルの弱さに嫌気がしたり
心の奥底にはものすごい負けず嫌いな自分がいることを知ったり
本当に辛いと感じる事も沢山ありましたがかなり成長に繋がったと思います。
アロマについて学べたことも今後の生活を豊かにしてくれました。
自分で香りを楽しむだけではなく、プレゼントする時にもその人に合ったものを自分でチョイスできるので喜ばれています。
趣味としてもオススメですよ。
ホームヘルパー
バリバリ働いて稼げるママになりたいと思いつつも、やはり息子との時間を大切にしたい。
息子が小さいうちは日祝休みで夕方には帰れる仕事にして、両立を自分1人でできる範囲内のことをしようと考えました。
そしてその頃実家を出ました。
失業保険を受給しながら、ハローワークの職業訓練で介護ヘルパーを学ぶことに。
座学と訪問介護体験、施設体験など確か3ヶ月学ばせてもらいヘルパー2級を取得しました。
その後研修でお世話になった施設からお話を頂き、施設内のデイサービスでパートとして務めることに。
この施設苦手だった〜
残念ながら職員さん達の雰囲気が最悪で初日で辞めたくなりました。
利用者のおばあちゃんに励まされながら2ヶ月くらい働きました。
でも完全にこの仕事は向いていないと分かったので辞めました。
優しくしてくれた利用者さんには感謝しています。唯一の救いでした。
一般事務
その後、ハローワーク求人から一般事務のパートを始めました。
保育園も近くて、土日祝休みで9時から15時までの勤務。
たしか当時時給930円。
最初は会社の雰囲気が怖くて向いてないかなと不安だったけど
だんだんと馴染んで、社長さんや部長さんに可愛がってもらい、シングルマザーのわたしを気にかけて下さっていろんな物資やおこづかいを頂いていました。
クリスマスにはケーキを3個
頂き物だからと商品券50,000円分
なぜか社長個人名で30,000円の振り込み
なーんにもやましいことはなく、ただただおじさま達に可愛がってもらえました。
もはやパラダイスのような職場に。
本当にありがたかったです。
簡単な伝票整理とPC入力の仕事で、やることをやったらお菓子を食べたり本を読んだり、かなり自由でのんびりと過ごさせて頂きました。
ただ、わたしはわりとギラギラとした野心を隠し持っているシングルマザー。
こんなふんわりした生活で満足しているわけではなく、ありがたいけど自分にとってはなんの成長もない甘やかされた環境だと生意気にも思ってました。
息子が小さいうちはありがたく甘えさせてもらおう!
ある日アロマセラピー時代のスクールの生徒さんで仲良くなった方から連絡がありました。
知り合いがエステサロンで働いてくれる人を探していると。
とりあえず話だけでも聞いてみない?と連絡先を教えてもらいました。
あまり深く考えず担当者に電話をして、後日面接がてら仕事内容など色々と話を聞きました。
ちょうど下の息子が小学校にあがり、もともと興味のある美容関係で将来につながる仕事をしたいと考えていたのとワクワク感もあり、良きタイミングと感じたので29歳の時に転職を決意。
幼い息子を育てながらのんびりと仕事をすることが出来た、かなりレアな恵まれた環境だったと思います。
感謝しています。
エステサロン
地元のわりと有名な企業の美容部門のお仕事。
フレックスでエステの予約があればそれに合わせて出勤するという感じ。
経験者ということでわりと色んなことを任せてもらい、やりがいを感じてがっつりと頑張りました。
日祝も仕事が入る時はあったけど予約制なので、自分の都合に合わせて予約を取ることが出来ました。
どの仕事でも必ず大変なことはあり、最初は辛い時期もあるけどそれを乗り越えるとだいたいが自分のペースでやりたいようにできるようになる。
それが転職を繰り返して分かってきたわたしの強みかなーと。
そして、どんなに辛い状況でも心の支えは2人の息子。
いつでも絶対に味方でいてくれる。
100%の愛情と信頼をくれる。
この人達のためならほんとに何でも頑張れる。それがわたしの最大の強みです。
疲れてもへこんでいても
「パワーちょうだい!」
と両手を広げるといつもギューッと全力で抱きしめてくれる息子たちのおかげでだいたいのことは乗り越えられます。
そんな可愛い天使のような息子たちも今では22歳と24歳。本当にあっというま。
さて、このエステサロンも最初はしんどくて辞めたいと思う時もありました。
でもだんだんと自分のペースに持っていき新メニューやコースを考えてみたり、少しづつ楽しめる場所に変わっていきました。
ところが自分が提案して導入した新メニューの痩身コースは揉みこんだり叩いたりかなり力が必要で徐々に指や手首が痛くなり通院するように。
腱鞘炎を患い、ふと「この仕事あと何年続けられるんだろう」と考えるように。
自分で自分の首を絞めた感じでちょっと笑えました。
パートから正社員に採用の話も頂いたのですが、腱鞘炎や体力の不安もありまたもや転職を考え始めました。
その時33歳。この時点で自分の好きと得意が分かっていました。
年齢関係なく長く働ける仕事がしたい。
ってことで求人検索し次の仕事の面接を受け、無事に採用が決まってからエステを辞めました。
ちなみにわたしはほとんど人に相談をしません。
相談ではなくて、思っていることや考えていることは家族や友人に割と気軽に話します。
聞いてもらうだけでいいのです。
そして自分で決めて、ささっと動きます。
現在の仕事
現在11年目。
今のところ定年まで頑張ろうと思っています。
全国規模の上場企業で、最初は契約社員でしたが正社員になり責任者として職位も頂きいろんな経験をさせて頂いています。
もちろん大変なこともあるけど、自分の得意を発揮できる仕事ができていることと、財産となる仲間との出会いがあり、これまでの転職の経験がすべて無駄ではなくて自分の力になっていると感じています。
入社後、自分で目標を決めてかなり頑張りました。
正社員になることと、マイホームを購入すること。
これもわりと気軽に家族はもちろん、会社の仲間や上司や友達に話していました。
こんなふうになりたいし、こうゆう目標があるんだと。
当時はごく一部の人しか正社員にはなれなかったので、正社員に登用されることを目標とし頑張った結果、社内で表彰されたり順調に正社員になることができました。
これまでの人生で表彰されたことなんてわたしはありません。
そして少しづつ自分を認めるように。
「もっと頑張らなければ」
「わたしは資格もないし人より優れたところもないし」
いつもこんなふうにどちらかというと自分をダメ人間と思っていて、自分を褒めてあげるなんて発想もありませんでした。
これまでと今の自分を認めてあげたいと思えたのは、40代になってやっとって感じ。
今の仕事は学歴など関係なく(たぶん、わたしがそうだから)好きって気持ちとやる気があれば自分次第で力が発揮できる分野かなと思います。
おわりに
自分の頑張りだけではなく周りの人に恵まれることが人生の中でとても大切なことなんだと分かりました。
人に恵まれるということはただのラッキーではなくそれも自分次第。
常に前向きに頑張っていれば周りの人は応援してくれたり、自分の夢や目標を口にすることでチャンスはやってきます。
夢だったマイホームも購入しました。
これもわたしの目標としていつも口にしていました。
かなりどん底からスタートしたシングルマザー人生ですが、着々と夢を実現させることができています。
わたしにとって転職はマイナスなことではなく、常に前に進み続けた結果。
ぜーんぶわたしにとって必要な経験で、今に繋がっています。
シングルマザーは仕事も子育ても頑張らなくちゃいけない。
子供との時間も欲しいし子供の将来の為にしっかり稼がなきゃいけない、でも自分の時間も欲しいし夢も実現させたい。
そう思って焦ったり挫けたり時々泣いたりしながら毎日頑張ってきたわたしのこれまでを忘れない為にも書いてみました。
誰かの目にとまり、子育て、仕事、将来のことで迷ったり悩んだりしている方の少しでも励みになればいいなと思います。